1ヶ月前、タイガースの胴上げは、10月3日からの燕4連戦になるだろうと予測していた。まさか、虚塵に0.5ゲーム差まで追い上げられるとは想像もしていなかった。マジック7は点灯しているものの、神宮での胴上げの可能性はなくなった。そんな中、優勝を確実にするためにも、この4連戦、出来れば4連勝、悪くても3勝1敗、続く横浜も取りこぼさずに、東京ドームでの虚塵戦に、マジック1or2で臨みたいと思っていた。その為にも重要な燕4連戦の初戦をライヴ観戦することにした。
タイガースの先発は、今季既に自己最多の13勝をあげている安藤。今日は、立ち上がりから、リズムの良い安藤らしいピッチングだった。観ていて、打たれる感じが全くしない完璧なピッチングだった。打っても、2安打1犠打と結果を残し、エースらしい活躍を見せてくれた。
4回、新井、金本の連続安打。二人とも、火の出るような痛烈な当たりだった。続く5番KY今岡が、見逃し三振に倒れた後、鳥谷がレフト前に運び先制。続く5回は、先頭打者の安藤がこの日2本目にヒットを放つと、サードエラーもあり、3塁までランナーを進めた。燕バッテリーは、4番金本は歩かせ、5番今岡との勝負を選択。前2打席を観ていると打てそうな感じてはなかったが、KYなだけに、予想はつかない。今岡は、ここ一番の集中力を見せ、2点タイムリーを放った。完全に、タイガースのペースだ。
続く、6回も、関本、矢野の「必死のパッチ」コンビの連続安打の後、安藤がきっちり送りバンドを決め、赤星がタイムリーを放ち、5-0となった。6回裏には、平野の超美技も飛び出し、久しぶりに楽な気持ちで応援できるなあと思っていた。安藤のピッチングからして、今日の勝ちは確信した。恐らく、神宮にいた自分以外の虎ファン全員がそう思ったと思う。
シーズン終盤でなければ、球数からしても、点差からしても、安藤に完投或いは8回までは投げさしたのだと思うが、8日の虚塵戦に中4日で安藤を登板させたいが為に、6回で安藤を降板させ、7回から久保田を投入した。そして、ここから悪夢が始まる。岡田監督の意図はよく分かるのだが、なんか嫌な感じがしていた。久保田は、いきなり3連打を浴び、無死満塁と、いつもの久保田劇場を展開させた。続く川本を空振三振に仕留め1アウトを取ったところで、早くも、ジェフに交代。
3塁側スタンドで観戦したので、ブルペンの様子が見えるのだが、ブルペンを見る限り、ジェフはかなりボールが荒れていた。全くストライクが入らないどころか、暴投ばかりだった。こんな状態で本当にリリーフして大丈夫なのかと非常に不安に思ってみていた。その不安は的中し、伝家の宝刀スライダーもキレが全くなく、コントロールも定まらない、ブルペンと変わらない投球で、あっという間に、4点を奪われてしまった。
ジェフの作ったピンチを、アッチソンが何とか食い止め、逆転されずに1点差を守ったが、8回先頭打者に2塁打を打たれると完全にリズムを崩してしまった。
そして、まさかの球児登板となる。イニング途中からのリリーフ起用は殆どしなかった岡田野球だが、シーズン終盤になると、どんどん、リリーフ陣を前倒しでつぎ込んでいく。しかし、これがまた裏目にでてしまった。球児も、今日の序盤からの展開からして、まさかこんな状態で登板することになるとは思っていなかったと思う。ブルペンでの投球も見ていると、ジェフ同様に、ボールが荒れており、ストライクが入らない状態だった。マウンドに上がってからも、ブルペンの状態と変わらず、コントロールが定まらず、いきなりのワイルドピッチで同点とされ、本調子が出ないまま、川本に痛烈な2点2塁打を打たれてしまった。天国から地獄へ突き落とされた。5-0から、まさか、鉄板の救援陣JAF+Kが、2イニングで7点も取られるとは想像もしなかった。今まで、何度も生観戦をしてきたが、こんな悔しい敗戦は経験したことがなかった。本当に悔しい、悔やんでも悔やみくれない痛い敗戦となった。
これで、マジックがまたも消滅し、虚塵に並ばれてしまった。確かに、タイガースは厳しい状況ではあるが、虚塵も同じく厳しい状況に違いない。あれだけ連勝してきているのに、タイガースに並ぶことはできても、なかなか、抜くことが出来ない。連敗してしまうと、一気に緊張の糸が切れる可能性もある。他力本願ではいけないが、オレ竜に、虚塵を叩いてもらうことに期待しつつ、タイガースには、今シーズン、開幕してから1度も首位を奪われていないという事に自信を持って、自分達らしい戦い方が出来れば、必ず結果がついてくると思う。今日の試合の反省をする必要もない。今日のことは忘れて、明日からの試合を大事に戦って欲しい。