ロスタイム2分6秒、中村俊輔の蹴りこんだボールが、ファーサイドのネットを揺らした。これが決勝点となり、セルティックが勝利を収め、リーグ2連覇を決めた。本当に劇的な優勝決定試合だ。こんな劇的な試合を演出した主役が、中村俊輔だということが、さらに感動を呼ぶ。俊輔は、開幕から34試合、全て先発でピッチに立ち、ゲームを作り、ゲームを決めてきた。選手が選出する『年間MVP』『Best Goal of the Year』に輝いた。日本人選手が、ヨーロッパのサッカーリーグで、MVPを獲得する事など、漫画の世界以外には、余り考えられなかった。そんな夢のような事を、俊輔はやってのけた。
これまでの俊輔の道のりは決して平坦ではなかったはずだ。若い頃からゴールデンエージと呼ばれ、各世代の国際大会に出場し、活躍をしてきた。ただ、フル代表では、なかなか、結果が残せないでいた。トルシエ日本では、監督の戦術と合わずに、W杯直前で代表を落選した。ドイツW杯では、本調子と行かず、フィジカルの弱さを酷評された。そんな俊輔が、W杯終了後、セルティックに戻り、「もっとサッカーが上手くなりたい」という思いで、フィジカルを鍛え、技を磨いた。その結果が、リーグ戦での活躍、チャンピオンズ・リーグでの活躍へと繋がった。
リーグ優勝、MVP受賞だけでは、俊輔は満足しないだろう。まだまだ、「もっとサッカーがうまくなりたい」という気持ちがある限り、俊輔はさらに成長していくだろう。そして、南アW杯で、世界中のサッカーファンをその左足で魅了して欲しいと思う。
頑張れ、俊輔!!
劇的ゴールの映像<You Tube>