この週末、阪神ファンにとって嬉しい初勝利のニュースが二つあった。
まずは、今シーズンから、元中日の助っ人ケン・モッカ監督率いる米メジャーリーグ・アスレチックスに移籍した藪恵壹だ。
23日(現地時間22日)のエンゼルス戦、メジャー登板4試合目で、メジャー初勝利をあげた。7回から3番手でリリーフした藪は、2回を無失点でおさえ、その後、チームが9回2死から逆転を収め、勝ち星が藪についた。
藪は、低迷期のタイガースを支えた(支えきれなかった?)エースであるが、今年、36歳を過ぎて、長年の夢だったメジャーにFA移籍した。メディアでは、イチロー、ゴジラ松井の話題が中心で、藪が取り上げられる事は少なかったが、虎ファンの私にとっては、イチローや、ゴジラ以上に気になっていたので、とても嬉しかった。
それから、もう一つの初勝利は、ルーキー左腕・能見である。24日の横浜戦に、先発し、6回を2失点に抑え、プロ入り初勝利を挙げた。藪と同じ、今季4試合目で掴んだ初星である。鳥取城北高校時代は、水戸商・井川、平安・川口と並んで、高校左腕三羽ガラスと騒がれたが、高校卒業後、大阪ガスに進んだが、ヒジ・肩の故障もあり、選手生命も危ぶまれた事もあったが、今年、漸く、阪神の自由枠として入団した。
同級生の井川は、既に球界のエースとなり、メジャーを視野に入れている。
かなり遠回りとなった感もあるが、怪我に苦しみ、選手生命の危機に面した経験は、必ず、今後のプロでの戦いにおいて、役に立つ筈である。
藪(36歳)と能見(25歳)。11歳離れた二人の新人の今後の活躍がとても楽しみだ。