7月27日に開幕した(女子サッカーは25日、男子サッカーは26日に開幕)ロンドン五輪も、数々のドラマと感動を生み出し、13日に閉幕した。前大会北京五輪では、毎日、このブログで五輪レポートをアップしていたが、ロンドン五輪では、ブログではなく、FacebookとTwitterで、五輪レポート&コメントするようになった。ここ数年間でのSNSの拡がりや世の中の変化を実感させてくれる。
日本選手のロンドン五輪の獲得メダル数は、最終日にレスリング男子フリースタイル66kg級で米満達弘選手が金メダルを獲得し、金7銀14銅17合計38となり、総獲得メダル数では、過去最高だったアテネ五輪の37を1つ上回り新記録更新した。前大会北京五輪の金9銀6銅10合計25からは、金の数は2個減ったものの総獲得メダル数では大幅に上回った。
金メダルの内訳は、レスリング4個、柔道1個、体操1個、ボクシング1個と、ボクシングを除いて、日本が過去に多くのメダルを獲得してきたお家芸的種目だ。そのことから言っても、ボクシングミドル級で金メダルを獲得した村田諒太選手は快挙だと思う。また、三連覇を成し遂げた吉田沙保里選手、伊調馨選手の3連覇は、快挙であり偉業だ。
ロンドン五輪における日本選手の活躍の特徴として、3つ挙げられると思う。
1つ目は、「史上初の〜」「○○年ぶりの〜」が多かったこと。
例えば、
ボクシングの村田選手:48年ぶりの金メダル
体操男子個人総合の内村選手:28年ぶりの金メダル
レスリングの米満選手:24年ぶりの金メダル
バレーボール女子:28年ぶりの銅メダル
サッカー女子:史上初の銀メダル
フェンシング男子フルーレ団体:史上初の銀メダル
卓球女子団体:史上初の銀メダル
重量挙げ女子の三宅選手:史上初の銀メダル
バトミントン女子ペア:史上初の銀メダル
アーチェリー女子団体:史上初の銅メダル
など。
2つ目は、団体、チーム、ペアでの活躍が目立ったこと。
日本人の特性として、チームプレイ、献身的プレイが得意なんだと思うが、競泳男女個人メドレーがいい例で、個人のベストタイムの合計では他国に負けているのもかかわらず、リレーになると、それぞれが自分の力以上のものを発揮することによりメダルを獲得した。女子のバレーやサッカーは、身体的不利を、チームワークで克服した。
ロンドン五輪は、日本のチーム力の素晴らしさを再認識することができた大会とも言える。
3つ目は、女子の活躍が目立ったこと。
サッカー、バレー、レスリング、卓球、バトミントン等々、女子の活躍が、大会を盛り上げてくれた。特に、試合後に見せる彼女たちの笑顔や涙は、本当に感動を与えてくれた。個人的には、女子卓球チームの笑顔、レスリング小原選手の涙、なでしこ宮間選手の涙と笑顔、女子バレーチームの笑顔が、最も印象に残っている。
ロンドン五輪で、最も感動したシーン(日本選手限定)は、1つに絞ることは不可能なので複数挙げるとすると、
1.北島康介選手の200M平泳ぎ決勝&男子400Mメドレーリレー
2.フェンシング男子フルーレ団体準決勝
3.サッカー女子決勝
4.卓球女子団体準決勝
になる。
競技以外では、開会式・閉会式が最高の感動を与えてくれた。スポーツファンであり、音楽ファンでもある自分にとって、過去の五輪と比べても、ロンドン五輪の開会式・閉会式が間違いなくNo.1だ。開会式での、Rowan AtkinsonとLondon Symphony Orchestraとのジョイントによる『Chariots of Fire』に、Paul McCartneyによる『Hey Jude』は、これから始まる五輪に対する期待感・ワクワク感を盛り上げてくれた。閉会式は、これでもか〜!というくらいに、多くのスター達が、次々と出演し最高のパフォーマンスを見せてくれ、早朝にもかかわらず、テレビの前で盛り上がってしまった。また、選手達の競技中では見せることのない、リラックスした表情・笑顔は、爽やかな気持ちにさせてくれた。
4年後のリオデジャネイロ五輪では、どんなドラマや感動が待っているだろうか。今大会で悔しい思いをした選手の中からリベンジを果たす選手が出てきて欲しいし、新たなスターの出現にも期待したい。馬術の法華津寛選手の最年長出場記録更新はどうだろうか? 等々、楽しみは尽きない。まあ、その前に、ソチ五輪があるけどね。
※参考:北京五輪閉会式の記事『北京五輪閉幕!! 再見 北京!!』